女性キャリア向け個人指導を受講

T・Sさん(匿名希望)

私は研究活動を仕事としていますが、声が小さい上に、言いたいことがきちんと伝わらず、
そのせいで研究内容を議論したり、研修の講師をすることに大変苦手意識がありました。
今回、研究成果を幹部の前で発表する機会があり、これまでの努力がだいなしになってしまうのだけは避けたい、という思いでボイスメイクアップの受講を決意しました。

まず最初に声の出し方について分析され、なぜ通らないのか、通る声にするためにはどのような訓練をすればよいか、ということを教えていただきました。
実際にそれを家で練習していくと、翌週のレッスン時には既に少しずつ声が通るようになっていたことに大変驚きました。

また、説得力のある話し方のための技術を習ったのですが、毎回その場で実践しながら練習し、
それを自宅でも繰り返しました。
そうしているうちに、普段話す時も習ったことを思い出すようになり、強調したいことをうまく伝えることを意識するようになっていました。
発表会前の段階で既に、仕事での発言や議論の際、成果が発揮できるようになったことに嬉しい感動を覚えました。

レッスン自体のことでは、私のニーズに適格に対応してくださったことが本当に有難かったと思います。つまり、非常に堅く派手さは一切なしの発表会で、誠実な発表の仕方を教えていただきました。
実は受講前、営業社員のプレゼンのようなことを教えられても困るなあ、と心配していました。
職場は大変堅い雰囲気ですし、研究発表会も非常に堅苦しいものだからです。
吉田先生はそういったことをすぐに察してくださり、そういった場にふさわしい話し方、 控えめな身振り手振りを教えてくださいました。
派手にやる場合と比較しながら、堅いけれども感じのよい、でもメリハリのある発表ができるように、適切なアドバイスをいただけたと思います。

また、精神論は皆無だったことも驚きでした。とにかく技術のみ。ものすごく頭を使います。
話すということは、話を聞く相手にはある種の苦痛でもあり、よい「話す」サービスを提供することがいかに高度なことか、初めて認識しました。

目的だった研究発表は、成功すべくして成功したといえましょう(それはもう練習しましたから!)。
発表前は緊張しましたが、始まると驚くほど落ち着き、これまで練習してきたことを実践することに集中できました。
何しろ、いくら練習しても、その場でやるべきことが非常に多いですから、結構忙しいのです。
面白かったのは、私の発表の時、時間が立つにつれ、私の方を見るようになった方が増えていったこと。
これまでなら私の発言の時は居眠りをしている人が多かったので、ものすごい感動でした。

発表後の質疑についても、習ったことを思い出し、落ち着いて答えることができました。
さらに発表会後にも、テーマに関心を持った方から質問を受け、ちゃんと伝わったんだ、と嬉しくなりました。
また、上司からも「満点だった」と褒めていただき、同僚からも「こういうのが得意なタイプなんだ」と言われ、何か自信まで持つことができたように思います。

話し方、ということについて、あまり周囲の人は指摘をしません。
そして自分ではどうやらよくないな、ということはわかっても、具体的な原因は把握できず、どうしたらいいのかわからないという状況にいるという方が多いと思います。
だから、客観的な批判・指摘を受け、直すための指導を受ける、ということは非常に貴重なことです。

最後に、短い期間に熱心に指導していただき、本当にありがとうございました。

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講師吉田のコメント

Sさんは、カウンセリングで初めてお会いした日、大変頭の良い方だとわかりました。
お仕事柄、客観的かつ公平な意見を述べることに注力しなければならないこと、そのために必要な言葉を瞬時に考えられること、というのが素晴らしいと思いました。
優秀な方に多いのですが、思考速度が速いため話すべきことがどんどん思い浮かび、問題提示から一気に最後の解決方法まで話し切る、ということがあります。
それ自体は良いのですが、一気に話してしまうと話が単調に聞こえ、どこが大事だったのか、どこが良いポイントだったのかが、相手に伝わらなくなることも多いのです。
大切なことをいかに聞く側に印象づけられるか(一週間経っても相手が忘れないくらい)が、今回の重要なテーマでした。

通常のプレゼンならば、重要なワード以外はその場の空気に合わせて話にアレンジを加えながらプレゼンを進めていきますが、Sさんの研究発表会は、発表する文章を一字一句変えずに読むという、難易度の高いものでした。
読む台本が決まっていると「間違わなくて安心」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
逆です。
同じ文章をSさんが読み、他の人も読むと仮定します。
まったく同じ文章を読んでも、Sさんは他の人より良い評価を得なければならないわけです。
しかも役者さんが役を演じ分けるような大きな個性の露出は厳禁。

Sさんは6回の受講で、やり遂げました。
発表までに時間のない中で、かつ舌など今までの癖を矯正するところから始まり、これだけの高度なことを身につけるのは大変なことだと思いましたが、今回の発表の成功は、ご本人が本当に頑張った成果です。
(かなりの熱意がないと、このレベルの話術は、6回受講ではなかなか難しいものです)
信頼、安定、客観性、優秀性を相手に感じさせながら、さりげない誘引力のある発表ができたようで、私もSさんの成功を大変嬉しく思います。

Sさんは公平性、信用性の高いお仕事をされているため、守秘義務としてお名前を出すのは控えさせていただきましたが、それでもこのような受講感想をいただき、感謝しております。
これからもお仕事に、また普段にも、身につけた話し方を役立てていただき、さらなるご成功をお祈りいたします。

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